[募集中]3000人の小さな町での援農「1/4works(ヨンブンノイチワークス)」 (2) [阿武町]

阿武町特産「福賀すいか」。出荷風景は、夏の風物詩でもある

“収穫量シェア率0.035%!少量・高品質を極める「福賀すいか」”

 今回の1/4worksの受け入れ先のひとつである、福賀すいか部会の梅田将成(うめだまさなり)さんにもお話を伺いました。訪ねたのは、阿武町では内陸のエリアにあたる、標高 400メートルの福賀地区。宇生賀(うぶか)盆地とも呼ばれるこの一帯は、全方位をぐるりと山々に囲まれた田園地帯であり、まるで、山の懐にすっぽりと抱かれているようなおおらかな場所です。

見渡す景色の広いこと!山々を縁にして、田畑に陽光がたっぷりと注ぐイメージ 

 すいかの生産時期は、4月~8月。取材に伺った3月のタイミングでは、ビニールハウスで苗を植える前の状態をつくっておられました。

ume_maru

 梅田さん

「夏の収穫に向けて、4月から苗を植えはじめます。順番に植えていくんですけど、ある程度植え付けが進むと、もう最初に植えた株のツルがどんどん伸びて、葉が茂り始めるんですね。そしたら、植える作業と並行して育った株のお世話もはじまります。ほとんどが手作業なので、栽培がスタートすると急激に忙しくなるんです」

「夏の収穫に向けて、4月から苗を植えはじめます。順番に植えていくんですけど、ある程度植え付けが進むと、もう最初に植えた株のツルがどんどん伸びて、葉が茂り始めるんですね。そしたら、植える作業と並行して育った株のお世話もはじまります。ほとんどが手作業なので、栽培がスタートすると急激に忙しくなるんです」

ume_maru

梅田さん

 阿武町きっての名産品であり、「やまぐちブランド」の認定も受ける福賀すいか。通常のすいか栽培では、ひとつの株から2~3個の実を育てるのに対して、福賀すいかは、ひとつの株から厳選した1玉を選んで育てます。福賀地区が、昼夜の寒暖差が大きい準寒冷地であることも手伝って、うまみと甘みの凝縮した、大玉のすいかができるのです。

ume_maru

 梅田さん

「福賀すいかは、“1株1果どり”という方法をとっているんですけど、たったひとつの実に栄養を集中させるために、必要な葉を残して、余分なツルや脇芽を間引くんです。毎年の出荷数は、5軒の農家あわせて約10000玉ほどですが、すべての株に対して、同じ手間が必要なので…、暑いビニールハウスの中で延々と作業するのは結構辛い(笑)。でも、感動するほどおいしい福賀すいかをつくるには、これが大事な手間なんですよね」

「福賀すいかは、“1株1果どり”という方法をとっているんですけど、たったひとつの実に栄養を集中させるために、必要な葉を残して、余分なツルや脇芽を間引くんです。毎年の出荷数は、5軒の農家あわせて約10000玉ほどですが、すべての株に対して、同じ手間が必要なので…、暑いビニールハウスの中で延々と作業するのは結構辛い(笑)。でも、感動するほどおいしい福賀すいかをつくるには、これが大事な手間なんですよね」

ume_maru

梅田さん

 日本におけるスイカの収穫量は、トップシェアが熊本県で14%。そのあとに、千葉県12%、山形県10%と続きます。そんな中で、福賀スイカのシェアは、わずか0.035%なんだそう。「数で勝負できないのだから、品質にこだわりぬこう」。阿武町にすいか部会が立ち上がって35年来、その思いは変わらず、次世代へも受け継がれています。

 実は、梅田さん自身、福賀すいかの援農をきっかけとして、阿武町で新規就農を果たした人物。「農業をしたい」というより、「福賀のすいかがつくりたい。ものづくりの姿勢がかっこいい」という気持ちで就農に至ったそう。市場の流通に身を任せず、責任をもって美味しいすいかをつくり、責任をもってお届けする。日々の農作業の他に、ブログやSNSを通じて、福賀すいかの魅力を外へ外へ伝える発信活動も積極的に行っています。

梅田さんのYouTube ❝幻の福賀すいかができるまで。 ~孫とり編~ 【山口県 阿武町】❞

ume_maru

 梅田さん

「少し前までは、市場流通か産直かで差別化ができましたけど、今は個人の産直ECが乱立する時代。これからは、産直というだけではもうだめで、もっと踏み込んだものづくりと提案をしていかないといけないんだと思います。幸いずっとそういう路線にいるので、『一番うまいすいかをつくるんだ』という思いは、年々増すような気がしていますね」

「少し前までは、市場流通か産直かで差別化ができましたけど、今は個人の産直ECが乱立する時代。これからは、産直というだけではもうだめで、もっと踏み込んだものづくりと提案をしていかないといけないんだと思います。幸いずっとそういう路線にいるので、『一番うまいすいかをつくるんだ』という思いは、年々増すような気がしていますね」

ume_maru

梅田さん

 こだわったものづくりに関わる、しかも、それを最初から最後まで経験できる機会はなかなかありません。これまでの1/4worksの参加者からも、「(阿武町での援農は)達成感がすごくあった」 といった声が多く寄せられているそう。

ume_maru

 梅田さん

「援農の解釈は、いろいろだと思いますが、単に労働力としてではなくて、やっぱり『こだわりのあるものづくりに関わってみたい』とか、『仕事を通して充実感を得たい』とか、そういった方に来ていただけると、よりよいのかなあとは思いますね。食料というより、一口食べたときの“感動”をつくるのが使命と思っているので、そんな部分を魅力に思ってもらえると嬉しいです」

「援農の解釈は、いろいろだと思いますが、単に労働力としてではなくて、やっぱり『こだわりのあるものづくりに関わってみたい』とか、『仕事を通して充実感を得たい』とか、そういった方に来ていただけると、よりよいのかなあとは思いますね。食料というより、一口食べたときの“感動”をつくるのが使命と思っているので、そんな部分を魅力に思ってもらえると嬉しいです」

ume_maru

梅田さん

“阿武町のものづくりを次世代につなげるために”

  梅田さんにお話を聞いている最中、すいかづくりの師匠である木村武和(きむらたけお)さんが様子をうかがいに来てくださいました。70~80代のこの方たちこそが、福賀すいか部会の発足人であり、今日まで純度の高いものづくりを守ってきた方たち。大切に守ってきたからこそ、次世代の方々と一緒になって、中長期のビジョンを描くことができるのだし、その結果、幅広い世代で誇りやものづくりの思想を共有することができています。

ume_maru

 梅田さん

「これまでは、どの農家さんも、家族や親族を中心として繁忙期を乗り切ってきたので、1/4worksのように全く外の人を受け入れるというのは、正直、少し大変な部分もあるんです。でも、みなさん、長い目で見たときに阿武町のものづくりを守りたいと思って、取り組んでおられます。高齢化や人口減少が進む中で、他所からでも人が来て仕事を一緒にしてくれる状態を、早くから馴染ませておくことが重要だと思っているんですね」

「これまでは、どの農家さんも、家族や親族を中心として繁忙期を乗り切ってきたので、1/4worksのように全く外の人を受け入れるというのは、正直、少し大変な部分もあるんです。でも、みなさん、長い目で見たときに阿武町のものづくりを守りたいと思って、取り組んでおられます。高齢化や人口減少が進む中で、他所からでも人が来て仕事を一緒にしてくれる状態を、早くから馴染ませておくことが重要だと思っているんですね」

ume_maru

梅田さん

 地域全体で、阿武町のものづくりを守っていくことができるように、今は、その土台をつくっているところ。

「次世代や未来のことを考えて、今、動かないと」と梅田さん
ume_maru

 梅田さん

「援農を通して、旅好きの方や、ノマドワーカーのような方々との出会いもあったりして。こんな風に自由に動ける関係人口の方が、町に一定層いるのもおもしろいんじゃないかという気もしています。地域や年代、関わり方に関係なく、妥協しないものづくりに共感してくれる人が、一人でも増えたらいいなと思いますね」

「援農を通して、旅好きの方や、ノマドワーカーのような方々との出会いもあったりして。こんな風に自由に動ける関係人口の方が、町に一定層いるのもおもしろいんじゃないかという気もしています。地域や年代、関わり方に関係なく、妥協しないものづくりに共感してくれる人が、一人でも増えたらいいなと思いますね」

ume_maru

梅田さん

 さまざまな分野を経験することができる1/4worksは、豊かな学びの場とも言えるでしょう。将来的に、援農と他の仕事を組み合わせて生活する人が地域に増えたり、援農をきっかけとして6次産業化に取り組む人が現れたりすれば、町の底上げにもつながるはず。いろんな可能性を秘めた、1/4worksのプロジェクトに、期待が高まります。

\ 【1/4works】阿武町での援農求人一覧 /

〇 4月1日~8月20日 幻の「福賀すいか」を未来に守り継ぐための栽培アシスタント募集!!
 https://agrinajikan.jp/abu/list/9

〇 5月9日~7月31日 山口県阿武町で梨の栽培アシスタント2名募集!/水津農園
https://agrinajikan.jp/abu/list/93

〇 6月1日~11月30日 山口県阿武町で白菜とレタスの収穫アシスタント1名募集!/白松農園
https://agrinajikan.jp/abu/list/88

〇 6月20日~10月31日 山口県で最高級のほうれん草を栽培しよう!/原農園
https://agrinajikan.jp/abu/list/86

〇 通年雇用できます! 山口県阿武町で野菜の栽培を学び働くアグリワーカー1名募集!/あぶ鈴尾農園
https://agrinajikan.jp/abu/list/91

関連記事

最近の記事 おすすめ記事
  1. 山口移住計画 バザール千駄木
PAGE TOP